妊婦中のママと赤ちゃん
妊娠3カ月(8~11週)
子宮の大きさ…鶏卵大よりひと回り大きい程度
妊娠8週の赤ちゃん…身長2~3cm、体重4g
ママの体の変化
・膀胱や直腸が子宮に圧迫されるようになり、おしっこが近くなったり、便秘になったりすることがある。
・つわりの症状がはっきり出てくる。ただし、つわりには個人差があり、ほとんど症状が出ない人もいる。嘔吐が激しく食べることもままならない重症な場合を妊娠悪阻といい、入院などが必要な場合もある。
赤ちゃんの様子
・頭、胴、手足が分かれて、三頭身ぐらいになる。超音波検査でも体の形がわかるようになる。
・8週ごろに心音が確認できる。
・性器がそれぞれの形になり、男女の性別が決まる。

妊娠7カ月(24~27週)
子宮の大きさ…大人の頭ぐらい
妊娠24週の赤ちゃん…身長30㎝、体重600~700g
ママの体の変化
・おなかが全体的に大きくなってくるので、バランスがとりにくくなり、転びやすくなる。
・骨盤の奥が圧迫されるので、便秘や痔になることがある。
・おなかが張ることもある。
・子宮が下半身の静脈を圧迫するため、静脈瘤が出やすくなる。
赤ちゃんの様子
・皮下脂肪がついてきて、皮膚の厚みが増す。
・男の子と女の子の性器の差がはっきり見られるようになる。
・体の大きさに個人差が出てくる。
・音や光がわかるようになる。
・大脳が発達して、自分の体の動きをコントロールできるようになる。

妊娠8カ月(28~31週)
子宮底長(恥骨の上端から子宮の一番上までの長さ)…20~25㎝
妊娠28週の赤ちゃん…身長35㎝、体重1000~1200g
ママの体の変化
・子宮が大きくなって内臓が押し上げられ、胸やけ、動悸、息切れが起こりやすくなる。
・腰痛、背中痛がひどくなる。
・脚の付け根が痛くなったり、こむら返りを起こしたりすることもある。
・むくみが出やすくなる。
・色素沈着が進む。
赤ちゃんの様子
・筋肉や内臓が発達する。
・さらに皮下脂肪がついて、体がふっくらしてくる。
・神経、聴覚も発達して、外の音に反応するようになる。
・羊水があまり増えなくなり、赤ちゃんの位置や姿勢が定まってくる。
・超音波検査で測った数値をもとに赤ちゃんの推定体重がわかるようになる。

妊娠9カ月(32~35週)
子宮底長…24~29㎝
妊娠32週の赤ちゃん…身長40㎝、体重1500~1700g
ママの体の変化
・さらに子宮が大きくなるため、胃を圧迫するので、食欲がなくなったり、一度に食べられる量が減ったり、食後に胃がもたれたりする。
・膀胱も子宮に圧迫されるので、おしっこの回数が増える。残尿感があることも。
・おりものが増える。
・動悸、息切れが激しくなる。
・貧血になる人もいる。健診で診断され、必要に応じて産婦人科で鉄剤を処方される。
赤ちゃんの様子
・全身を覆っていた細かい産毛がとれる。
・さらに皮下脂肪がついて、顔も体も丸みをおびてくる。
・頭が下がってきて動きが規制される。
・爪や髪の毛が伸びる。
・内臓器官の機能や充実し、肺の機能も成熟する。

妊娠10カ月(36~39週)
妊娠36週の赤ちゃん…身長45㎝、体重2000~2500g
予定日ごろの赤ちゃん…身長50㎝、体重3000g
ママの体の変化
・赤ちゃんがさがってくるので、子宮底長の値が小さくなる。
・赤ちゃんが下がって圧迫されていた胃が少し楽になる。
・膀胱はさらに圧迫を受けるので、おしっこの回数が増える。
・脚の付け根の痛みや腰、背中の痛みが強くなることがある。
赤ちゃんの様子
・内臓器官の機能が成熟する。神経系の発達も十分になる。
・皮下脂肪も十分になり、肌の色もピンクがかった赤ちゃんらしい体になる。
・頭の大きさは体の4分の1ぐらいになる。
・頭が骨盤の中に入った状態になる。
・胎盤を通してお母さんからある種の病気に対する免疫をもらう。
